リスク=チャンス

 

地域事業課の荒木です。59日(水)に、海外リスク管理セミナーを開催しました。海外進出に伴うリスクに備えることは、企業にとって重要な戦略となってきています。今回のセミナーでは以下のような三部構成で、リスクマネジメントについて学びました。

1.『貿易実務におけるリスク管理』
 
講師:()アースリンク 代表取締役 曽我しのぶ 氏

貿易の際の売買契約には、商品の輸送に関わるリスクが潜んでいます。例えば、ある商品を港へ輸送している間に事故が起きた場合、輸出入者のどちらが責任を取ればいいでしょうか。また、運賃や保険料はどちらが負担すべきでしょうか。このような細かい条件を事前に確認しておかないと、相手側に有利な契約のまま取引が進むことになってしまいます。万が一の事故の際に「知らなかった」と嘆くことにならないよう、契約の際は自分の責任と保険の適用範囲をきちんと確認しなければならないことを学びました。

2.『新興国でのビジネスチャンスとそのリスク』

講師:東京海上日動リスクコンサルティング() ビジネスリスク部 茂木 寿 氏
 契約トラブルの次に企業を待ち構えるのは、現地に潜む様々なリスクです。企業が海外展開する際に最も多い理由が、「納入先の依頼」だそうです。つまり、企業はリスクについてあまり戦略を考えないまま海外進出をすることになるケースが多いことになります。

 現地でのリスクは地震や洪水などの天災、文化や慣習の違いから起こる人間関係のトラブル、社会情勢不安など多岐に渡りますが、一番重要なことは「心身を健康に保つこと」だそうです。新興国では治安の悪さから犯罪やテロに巻き込まれる不安がありますが、実際は体調を崩すケースの方が遥かに多いそうです。防ぎようのないリスクを恐れる前に、予防できるリスクを減らす努力をする方が先決だということでした。

 また、C国では医者に手術を勧められたら逃げるべきだとか、I国では車で人をはねてしまった場合は大使館に逃げ込めだとか、少し信じられないようなケースを、それぞれの国の背景や国民性を反映しながら、ユーモラスに話されていました。
 3.『海外における製造物責任について』
 講師:東京海上日動火災保険() 企業商品業務部 大倉 弘 氏

 海外では日本では考えられないような訴訟が起きており、しかも原告が勝利するというケースは珍しくはないようです。この背景には、中国では権利意識の高まりや日本製品への過度な期待、米国では弁護士の数の多さや、「ダメもと」で訴訟を起こせる成功報酬制度等が理由にあるそうです。そのためアメリカのベビーカーには、「子どもを乗せたまま折りたたまないでください」という注意書きがされたものも存在するそうです。極端な例だったかもしれませんが、訴訟に備えて製造物責任を明記することは日本に比べて遥かに重要だと思い知らされました。また、いざ訴訟を起こされた際に、弁護士に丸投げせずに主体的に案件をコントロールする力も必要であるということでした。

 以上のように、貿易や海外進出に伴うリスクを、契約上の専門的な話からより一般的なケースまで、幅広く網羅したセミナーとなりました。海外展開は危険を伴いますが、それだけのビジネスチャンスが潜んでいるということを忘れてはいけません。複雑化するグローバル社会を生き抜くための武器として、事前の備えと正しい知識の重要さを痛感しました。


海外展開や貿易に関するご相談は、福井商工会議所地域事業課まで
TEL:(0776)-33-8253
  • 2012.05.14 Monday
  • -
  • 11:48

心を揺さぶるネーミング!

 企画広報部の「みねおか」です。今回は、ネーミングの話。

 先日、開業のお手伝いをさせていただいた匠珈琲製造所(F cafe net)さんを訪問し、直売しているコーヒー豆のショーケースを見ていて、目にとまったのが「おつかれさまブレンド」という新しいメニュー。店長さんにお話を伺うと、「母の日」、「父の日」の続く5〜6月の限定商品として、「ありがとうブレンド」と「おつかれさまブレンド」を発売しているということでした。

 両方のメニューを見て、私が注文したのは「おつかれさま」の方。お客様の反応でも「ありがとう」より「おつかれさま」の方がよく売れているとのこと。このお店で拝見するお客様の層を見ると、男女とも年齢が高い方が多いようで、自分で楽しむためにコーヒー豆を買われているように感じていました。

つまり、「ありがとう」という感謝のギフトよりも、自分に対する「おつかれさま」というねぎらいの言葉の方に、お客様が敏感に反応しているのではないでしょうか(そういう時代かも知れません)。

 最近、「頑張った自分へのご褒美」で高額の商品購入や食事などにお金を使う女性の消費行動が雑誌などで取り上げられていますが、女性だけでなく誰にでもある気持ちです。

 コーヒーのような嗜好品だけでなく多くの商品の販売に際して、お客様の目に留まる、その時々の気持ちが敏感に反応するようなネーミングやPOPなどを必要としています。消費者は、毎日、メディアやネットを通じていろいろな商品情報に関する刺激を受けていますし、それを超える「面白さ」がなければ購買にまで発展しません。

 常連さんを大事にしているお店こそ、お客様の気持ちをくすぐる「変化」を演出する必要があるのではないでしょうか。

 

福井商工会議所のホームページでは、2月に開催した「心を動かすコトPOPの作り方」セミナーの講演エッセンスを紹介しています。是非、こちらもご覧ください。

http://www.fcci.or.jp/fsem/2012/record/02.20/02.20.html

  • 2012.05.14 Monday
  • -
  • 11:00

会社の今後の方向性を社員にしっかり示すことができますか?

こんにちは。経営支援・人材育成課の神谷(かみや)です。 経営支援・人材育成課では、 企業の方々の経営をサポートするための セミナーや個別相談などを主に行っております。 当所主催で毎年行っている 『経営革新チャレンジ塾』の第1回目を5月8日(火)に開催し、 15社の企業が参加しました。 

 
 『経営革新』という言葉はご存知でしょうか?  
『経営革新』とは、 新たな事業を行うことで経営の向上を目指す取り組みのことです。 
例えば、小売業・卸売業の方であれば 新しい商品の販売や今まで取引がなかった業種への販路拡大、 製造業の方であれば新商品・新技術の開発などが 経営革新に当てはまると考えられます。

 (「経営革新」については中小企業庁のホームページもご覧ください。 http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/index.html )

 この経営革新に取り組む目的はたくさんあります。 
例えば、低利の融資を受けることができたり、 
保証枠が拡大するなど金融面での優遇措置を受けることができます。 
しかし、本当に大事なことは 「経営者の皆様の頭の中をしっかりと整理すること」にあります。 
経営者の方は新しいアイデアをお持ちの方が多くいらっしゃいますが、 
そのアイデアが頭の中に留まったままになっている、 または形にするためにどうすれば良いかがわからない・・・ といったケースが多いようです。 
そのために『経営革新計画』というものを作成します。

会社の今後の方向性を、社員や身近な人に対して しっかりと示すことができるでしょうか?

これを解決できるのが『経営革新』です!
福井商工会議所では、この計画を作成するための お手伝いをさせていただきます。 

チャレンジ塾の講師は、 衫通プランニング研究所の川上正人先生に務めて頂いております。
第1回目は経営革新の目的や、経営革新に取り組んだ結果
業績が上がった具体的な事例について説明を受けました。
セミナーの話の中で印象的だったことは、アイデアの絞り出し方についてです。
アイデアと言っても、なかなか浮かんでこないことが多いのですが、
ー社の強みや経営環境について再考する
△海譴泙任亮分の人生を振り返る
人との出会いや周りにいる誰かに言われたようなことを振り返る
こういったことからアイデアを洗い出し仮説を立て検証していく・・・
アイデアを形にする作業の項目を立てることが、 
経営革新計画であることが良く分かりました。 
次回以降は本格的にアイデアを形にするための方法を実践していくことになります。 
もし経営革新にご興味のある方は 経営支援・人材育成課までお気軽にお問い合わせください。
E-mail keiei@fcci.or.jp
  • 2012.05.09 Wednesday
  • -
  • 11:58

潜在ニーズを掘り起こせ!

 

企画広報部の「みねおか」です。

 先日、NHKのEテレ(教育テレビ)の番組「東北発☆未来塾」に、星野リゾートの星野佳路社長が出演され、東北の復興に向け「観光活性化策」を研究する学生グループに対してアドバイスするシーンを拝見しました。

 そこで、この番組の中で星野社長が話された内容の中で、特に耳に残ったことを紹介したいと思います(多少、ニュアンスは違うかもしれませんがご了承ください)。

 

\在ニーズを掘り起こせ

観光のニーズには、「Do needs」という「観光や体験したいという行動」と、「Be needs」という「行動を通してそうなりたいとか、そうありたいという想い」があり、「行動」を起こす裏側にある潜在的な「想い」を掘り起こさなければならない。

◆崘笋蝓廚鬘韻弔帽覆

 どこの地域にもたくさんの魅力があり、それを全て伝えようとするとうまくいかない。地域の魅力は、「他では体験できないもの」、「ダントツに飛びぬけているもの」で、そこに絞り込んでいくことで、地域の個性を伝え、全国の中から注目いただくことができる。

8帖垢痢屬海世錣蝓廚全体の活性化に

 観光プランづくりでは、「誰に」「どんな旅」を提供したいのか明確にすることが大事。いろいろな地域が、異なったターゲットに対するプランを実行することで、幅広い年代や嗜好を持った人たちが集まってくる。それによって、県や地域全体が活性化していく。

 

 以前、星野社長が書かれた「星野リゾートの教科書」という本を読み、ホテルや観光関係以外の企業経営にも共通するお話が多かったことを思い出しました。

 福井県は、よく「宣伝ベタ」と言われますが、まだまだ地域に対する「こだわり」が薄いのかもしれません。
 先日、日本銀行福井事務所の松原所長が出版された「福井の経済」の中には、「宣伝力が弱いのは、福井県民が福井県の歴史・伝統・文化を他県にアピールできるレベルまで理解していないため」とも書かれています。
 あれもこれもという欲張りから、一つひとつ完成品を作り上げていく地道な取り組みが必要なのではないかと感じたお話でした。

  • 2012.05.07 Monday
  • -
  • 13:00

ダイバーシティは都市型観光地!

 

企画広報部の「みねおか」です。

 東京の最新商業スポット・レポートの第2弾。今回は、フジテレビの隣にできた「ダイバーシティ東京プラザ」です。

 最近の大規模商業集積のトレンドは、核店舗にファストファッションを持って来るケースが増えてきています。昨年秋に神奈川県藤沢市にオープンした「テラスモール湘南」も、先日オープンした「ダイバーシティ東京プラザ」も、商社系不動産デベロッパーが開発したものです。
 
以前は、イオンなどGMS(総合スーパー)が食品や衣料品を中心にした床を構え、そこから延びた通路沿いに専門店を配置する形式が多く見られましたが、開発者が大手スーパーから不動産会社に変化してきています。

ということで、私の感じた点を紹介します。

.侫.好肇侫.轡腑鵑離ンパレード

「ユニクロ」、「H&M」、「Forever21」、「ZARA」と既にお馴染みのブランドに加え、日本初上陸の「アメリカン・イーグル」といった新鮮さを加え、若者にターゲットを絞りに絞ったブランド構成になっています。(福井の「axes femme」さんも出店しています)

▲薀Ε鵐疋錺鵑能日楽しめる

これまでは映画館などを併設するケースが多かったのですが、ここはスポーツやゲームで有名な「ラウンドワン」が入り、若者のグループやカップルに加え、ファミリー層もにらんでいるようです。

「機動戦士ガンダム」のテーマパーク「ガンダムフロント」やグッズショップも設けられ、前庭にある「等身大ガンダム」と併せ観光スポットとして注目を集めています。

お土産品も加え観光客にも対応

観光スポットにつきもののお土産品を専門に扱うショップもフードコート横に設置され、「観光地お台場」が更にパワーアップした感じになっています。お隣の屋外広場では、テントが立てられイベントが開催されています。(たぶん休日は何かのイベントがひっきりなしに行われるのではないでしょうか)

 これまでの商業施設では、そのエリアに住む人の潜在的な消費を拠り所に、より広範囲からも人を呼ぶため話題性のあるショップを誘致するものでしたが、この「ダイバーシティ東京プラザ」は「商業+観光」施設で、アウトレットモールとはちょっと違った「レジャー消費」を狙っているように感じました。(レジャー感覚でないとモノを買わない世代が増えたのかもしれません)

常に刺激的な情報発信を行い、全国からの「興味を持った観光客」を集め、買物したくなる演出をして「感情を昂ぶらせ」売り込んでいくやり方です。一方で、観光に出かけて、その場のノリで買物をしてしまえば、地元での購買は減少していきます。地方にとっては、「商店街vs大型店」から「大型店vs大型店」の戦いと言われてきましたが、最近は「地域での消費vs都市型商業観光vsネット通販」に変化してきています。

ますます地域の商業は難しい時代に入る中で、やはり答えは「顧客重視」と「身の丈」しかないでしょう。

 

追伸

「渋谷ヒカリエ」と「東急プラザ表参道原宿」も覗いてきましたが、人が多くてゆっくりと見学できませんでしたので、ちょっと落ち着いてから改めてレポートさせていただきます。

渋谷ヒカリエの開発の紹介(東急電鉄)

http://www.tokyu-dept.co.jp/corporate/press/whats_new/2012_0118.pdf

東急プラザ表参道原宿の開発の紹介(東急不動産)

http://www.tokyu-land.co.jp/commercial-top/development/omotesando-pj/index.html

 

  • 2012.05.02 Wednesday
  • -
  • 09:20


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